関東近郊のモノレールについて語ってみたので。(後編)

おはようございます。カメさんです。
前編に続き、関東のモノレール特集です。

最初にモノレールの特徴について整理。何故モノレールが採用されるのか?メリットとデメリットは?

上写真は沖縄のモノレール、『ゆいレール』。日本跨座式。

メリット
〇設置スペースが少なくて済み、道路上でも建設が可能。⇒建設用地の確保が容易。踏切がない。
〇急こう配や急カーブにも強い。
〇急加速&急発進に優れる。
〇騒音が少ない。

デメリット
●高速性能で劣る。⇒速いと言われる東京モノレールでも80㎞/h。
●維持費用が掛かる。例えば、摩耗したゴムタイヤの交換など。
●車両が故障し自走不能になった場合、復旧に時間掛かる。⇒高架上を走行する為。乗客の脱出も困難。
●車両&分岐器の構造が複雑かつ高価⇒製造会社毎に複数のモノレール規格が乱立した為。『日本跨座式』の規格を作る契機に。
●大量輸送には適さない。
●ホームに向かうのにエレベーターやエスカレーターが無いと厳しい。⇒交通弱者に優しくない。

懸垂式モノレール
・車両上部の駆動部分が軌道内にあるので、跨座式と比べると騒音がより少なく、気象の影響を受けにくく保守面で有利。
・振り子の要領で車体が傾くので、跨座式と比べて急カーブを高速走行できる。
・軌道部分の構造が複雑で、建設費は跨座式よりも割高。
・駆動部のメンテナンスは車両基地でしかできない。

跨座式モノレール
・懸垂式と比べると構造が単純、設置面積も少なく済むので、建設費が遥かに安価。
・軌道上面に雪が積もると走行不能。
・駅ホームが高所になるので、転落防止用のホームドアや柵が必要。

※メリットもありますがデメリットも多く存在する為、一般的な鉄道と比べそれほど普及しないのが実情です。建設用地が少ない場所で、かつ比較的短距離を結ぶ用途で無いと採用されにくいのですね。

4.上野動物園モノレール
上野動物園内を東西を結ぶ、日本初のモノレール。懸垂式。走行距離はわずか300m強。今年2019年11月には設備の老朽化を理由に休止となることが先日ニュースで流れた。復活するかどうかはまだ未定らしい。

乗り場は子供連れの家族で行列ができている。アトラクションの感覚。


JR上野駅からすぐにアクセスできる。たまには動物園で過ごすのも楽しいものです。

5.千葉都市モノレール
JR京葉線の千葉みなと駅~JR総武線の千葉駅~県庁前/千城台を結ぶモノレール路線。湘南モノレールを参考に建設されたと言われる。懸垂式モノレールの路線としては営業距離が世界最長の15.2㎞。全線複線。

1号線と2号線の2路線が存在する。その為最大4本の軌道が道路の上空に並ぶ。懸垂式モノレールが繁華街の上空を走る光景は壮観の一言。しかしホームが高所にある都合上乗り換えが大変で、市民の中にはバスを利用する人も多いらしい…。利用客数は伸び悩んでいるようだ。運行本数は毎時9本程度。

最新車両であるURBAN FLYER(アーバンフライヤー)。格好良いデザインです。

6.山万ユーカリが丘線
正確にはモノレールではなく『新交通システム』に属するが、モノレールとして紹介されていることがあるので…。
京成電鉄本線のユーカリが丘駅を起点とするマイナー路線。ラケット状一方通行の単線を1周し、再びユーカリが丘駅へと戻ってくる。1周の所要時間は15分。全区間均一運賃で1乗車200円。

特筆すべきは、運営しているのが不動産会社である山万という会社であること。ニュータウンであるユーカリが丘の移動手段として不動産会社が運営している路線は日本ではここだけではないだろうか?1982年の開業以来無事故、運行障害も皆無であり国土交通省からも表彰を受けている。

鉄道に限らず、いろんな乗り物に乗るのが好きなカメさん。次は何に乗ろうかな?

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