墨田区散歩~墨田清掃工場へ行ってきたので~

おはようございます。カメさんです。

家庭でも公共でも職場でも、もはや当たり前のように行われているゴミの分別。回収されたゴミはどんな過程を経て処理されるのだろう?

そんな素朴な疑問を解決すべく、墨田区内にある清掃工場の見学会に参加してみました。

巨大な煙突が立つ墨田清掃工場は旧中川沿いに立地しています。隣接するスポーツセンターでは、清掃工場にて発生する余剰熱を利用した温水プールが稼働中。


工場敷地に入ると街でゴミを回収してきた収集車が次々に入場する姿が。日曜を除く毎日、のべ約450台のゴミ収集車がやってくるそうです。緑色の計量機の上で、運ばれてくるゴミの重量を計っています。


工場建屋内へ。ゴミ処理に関する多数の資料が展示されています。

既に江戸時代の頃から川や堀や空き地へのゴミ投棄が社会問題となっていました。そこで東京湾沿いの埋立地(主に江東区)へゴミを処理するようになりました。ゴミの埋立て処理は江戸~明治~大正~昭和と時代が移っても継続されます。

昭和40年(1965年)当時、ゴミの最終埋立処分場だった夢の島周辺で発生した深刻な環境衛生問題=ハエの大量発生を受け、夢の島の生ゴミを焼き払う焦土作戦が決行されました。

その後に推し進められたゴミ対策の一環で、都区内の各所に清掃工場が建設されるようになりました。
清掃工場で焼却処理することでゴミの量を1/20にまで削減し埋立処分量を減らすことができます。また排ガス&排水中の有害物質が削減され、環境負荷の低減が実現しました。

都心に生息するカラスに関する資料も。都心部にカラスが多いのは、高層ビルの上で生息しやすく、エサを見つけたらサッと捕りやすい環境が整っているから。飲食店の生ゴミなどにカラスの好物である脂分が多いことも挙げられます。
決められた日時にルールを守ってゴミ出しを行うことが大事なんですね。

工場見学前に、世界のゴミ問題に関するミニ講演会がありました。

日本のみでなく海外からも漂流して海岸へ流れ着く海洋ゴミが増えています。これらは街中でのポイ捨てが原因の8割だといわれています。
食べ残しや直接廃棄による食品ロスも問題となっています。基本的に食べられる分だけの食材を買うことが求められていますね。

係員の誘導に従って、普段見られない工場の奥へ。夏休みなので親子連れでの見学者が多かったです。

収集してきたゴミを回収するプラットホームです。

投入の際にゲートが開いて、収集してきたゴミをゴミバンカへと直接投入します。

清掃工場の周辺は住宅地です。臭気拡散を抑える為にプラットホーム内には吸引ファンが設置されています。ゴミ収集車が入退場する出入口が開くのも最小限となっています。

続いて案内されたのは収集したゴミを一時貯蔵するゴミバンカ。ゴミバンカ内部は減圧状態になっておりゴミの臭気拡散を防いでいます。自動運転制御の巨大クレーンが稼働しており、ゴミを掴んで焼却炉へ投入したり、ゴミバンカ内のゴミの量を均一にしつつ燃えやすくなるように混ぜて乾燥させたりしています。ゴミ収集が休みとなる年末年始明け、ゴミバンカ内は満杯近くに達するそうです。

焼却炉は点検時を除いて24H運転を行っています。800℃以上の高温で1日最大600Tのゴミを処理できます。(焼却炉の点検中は、近隣の清掃工場にて焼却処理を実施しています。)

清掃工場で処理しているのは燃やすゴミですが、中には不燃ゴミや粗大ゴミが混ざっていることがあります。これらは焼却炉の故障原因となるそうです。

リチウムイオン電池が普及していますが、燃えるゴミに混入すると非常に危険です。2025年1月には埼玉・川口市の清掃工場で、ゴミバンカ内でのリチウムイオン電池の発火火災による稼働停止が起こっています。

回収された焼却灰は埋立処分場へと運ばれます。排ガスは集塵機や触媒反応塔にて水銀やダイオキシン類、窒素酸化物を回収してから大気放出されます。排水は汚水処理設備を経由して下水道に放流されます。

焼却炉を含む清掃工場内設備の運転状況をモニターで監視する中央制御室です。化学プラントのパネル室と雰囲気が似ていますね。

最後はゴミ収集車へのゴミの投入体験。内部構造が分かるスケルトン仕様ですね。


投入されたゴミは小型のプレス機で押しつぶされながら積み込まれます。

清掃工場は30年で寿命だと言われています。墨田清掃工場も令和11年度にて閉鎖&建替することが既に決定しているそうです。
ゴミ収集の仕組みを勉強できたのは良かったのですが、まだカメさんが知りたいことがある。ということで今年もゴミ収集施設の見学を検討しています。


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